☆彡七仏通誡偈(しちぶつ つうかいげ)
心は抑え難く、軽く立ち騒いで整え難い。
この心を整えてこそ、安らかさが得られる。
恨みを抱く人のなすことよりも、仇のなす悪よりも、この心は人に悪事をなす。
法句経35、42より
私たち人間の心は制御することが難しく、ほんのちょっとしたことで波立ち、騒ぐものです。
しかし、その心を整えてこそラスら儀が得られる。
また騒ぎ出した心はあなたに対して恨みを抱いている人や、あなたを敵とみなし、
やっつけてやろうと思っている人よりもあなた自身に悪さをする。
なるほど確かにそうだと納得される方も多いことでしょう。
ではどうしたらいいのでしょうか。
仏陀は次のように説いています。
それは七仏通誡偈(しちぶつ つうかいげ)です。
諸悪莫作(しょあくまくさ) ― もろもろの悪を作すこと莫(な)く
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう) ― もろもろの善を行い
自浄其意(じじょうごい) ― 自ら其の意(こころ)を浄くす
是諸仏教(ぜしょぶっきょう) ― 是がもろもろの仏の教えなり
(「衆善奉行」は漢語訳によっては「諸善奉行」とすることもある。)
法句経183
「もろもろの悪をなさず、もろもろの善を行い、
己の心を清くす。これ諸仏の教えなり。」
以上は大森義成著「精選ブッダの言葉」 より一部抜粋&加筆
★七仏通誡偈(しちぶつ つうかいげ)は、仏教で釈迦以前に存在したとされる6人の仏と、釈迦を含む7人の仏(過去七仏)が共通して説いた教えを一つにまとめたとされている偈であり、『法句経』などに収録されている。
上座部仏教および禅宗に於いて特に重んぜられ、禅宗では日常の読経にも取り入れられている。一休宗純による「諸悪莫作・衆善奉行」と大書した掛け軸が有名である。