毎月21日は、大師、真言宗の縁日、人々に愛される縁日の魅力を再発見し、幸運をゲットしよう
毎月21日は、大師、真言宗の縁日となっています。縁日は普段より更に願い事が叶ったり、運気が上昇したりする日といわれています。
真言宗の開祖「弘法大師(空海)」の月命日〔834(承和2)年3月21日、62歳で入寂〕で縁日が催されます。
毎月21日に京都の東寺では「こうぼうさん」と称される市が開かれ賑わいます。
川崎大師、東寺が有名ですが、 鏡島弘法(かがしまこうぼう) は東寺、川崎大師とともに「日本三躰除厄弘法大師」の縁日となっています。
※弘法大師・空海について
弘法大師・空海(くうかい、宝亀5年(774年) - 承和2年3月21日(835年4月22日))は、平安時代初期の僧。
空海は弘法大師(こうぼうだいし)の諡号(921年、醍醐天皇による)で知られる真言宗の開祖である。
幼少のころ、神童(しんどう)、貴物(とうともの)などとよばれたという。母方の叔父・阿刀大足(あとのおおたり)に就いて漢籍を学んだ。15歳で京に上り、18歳で大学に入って、味酒浄成(うまざけのきよなり)に『毛詩』『尚書』を、岡田牛養(おかだのうしかい)に『春秋左氏伝』などを学んだ。
延暦(えんりゃく)23年唐(とう)(中国)にわたり,長安青竜寺の恵果から真言密教の秘法をうける。帰国後,高野山に金剛峰寺(こんごうぶじ)を,京都に教王護国寺(東寺)をひらき,綜芸(しゅげい)種智院をもうける。後世その生涯にまつわるおおくの説話,伝説がうみだされ,庶民信仰の対象となった。
書家〔三筆=平安時代初期の書家の代表として空海,嵯峨天皇,橘逸勢 (たちばなのはやなり) の3人〕、文人、温泉の発見者としても有名である。
弘法大師が発見したとされる温泉にはあつみ温泉(山形)大塩温泉(福島)芦ノ牧温泉(福島)出湯温泉(新潟)瀬戸口温泉(新潟)清津峡温泉(新潟)関温泉(新潟)燕温泉(新潟)川場温泉(群馬)法師温泉(群馬)修善寺温泉(静岡)伊豆山温泉(静岡)湯村温泉(山梨)鹿塩温泉(長野)海の口温泉(長野)赤引温泉(愛知)龍神温泉(和歌山)関金温泉(鳥取)湯免温泉(山口)千羽温泉(徳島・四国八十八か所23番札所近く)清水温泉(徳島)東道後温泉(愛媛)まむし温泉(福岡)杖立温泉(熊本)熊の川温泉(佐賀)波佐見温泉(長崎)等がある。
弘法大師が由来とされる伝説や伝承とされるものには「平仮名いろは歌、灸、讃岐うどん、手こね寿司、九条葱、曜日、水銀鉱脈の発見等がある。
法号 遍照金剛(へんじょうこんごう)
尊称 弘法大師、空海上人
生地 讃岐国多度郡屏風浦(現:香川県善通寺市)
没地 高野山
◆弟子
・十大弟子
元慶2年(878年)11月11日に空海の弟子真雅が朝廷に言上した「本朝真言宗伝法阿闍梨師資付法次第の事」によれば、空海の付法弟子は、真済、真雅、実恵、道雄、円明、真如、杲隣、泰範、智泉、忠延の10人とされる。後に、この10人を釈迦の十大弟子になぞらえ、弘法大師(空海)十大弟子と称するようになった。十大弟子の語の初出は慶長年間の成立とみられる頼慶『弘法大師十大弟子伝』。
・その他の弟子
付法弟子とされる10人以外にも、多くの弟子の名が知られている。貞享元年(1684年)成立の智灯『弘法大師弟子伝』は計20人、弟子すべてを網羅することをめざした天保13年刊の道猷『弘法大師弟子譜』は計70人を載せている。
『弘法大師弟子伝』(十大弟子のぞく)…堅恵、真泰、道昌、真紹、真然、如意尼、常暁、真際、真境、真体
『弘法大師弟子譜』(『弘法大師弟子伝』にない主な者)…円行、最澄、光定、円澄
◆ことわざ・慣用句
・弘法も筆の誤り
空海は嵯峨天皇からの勅命を得、大内裏應天門の額を書くことになったが、「應」の一番上の点を書き忘れ、まだれをがんだれにしてしまった。空海は掲げられた額を降ろさずに筆を投げつけて書き直したといわれている。このことわざには、現在、「たとえ大人物であっても、誰にでも間違いはあるもの」という意味だけが残っているが、本来は「さすが大師、書き直し方さえも常人とは違う」というほめ言葉の意味も含まれている。
・弘法筆を選ばず
文字を書くのが上手な人間は、筆の良し悪しを問わないという意味のことわざ。ただし、性霊集には、よい筆を使うことができなかったので、うまく書けなかった、という、全く逆の意味の言及がある。良い道具の選択が重要であることも世には多く、「弘法筆を選ぶ」のように全く逆に転じた言い回しもある。
・護摩の灰
弘法大師が焚いた護摩の灰と称する灰を、ご利益があるといって売りつける、旅の詐欺師をいう。後に転じて旅人の懐を狙う盗人全般を指すようになった。
・生麦大豆二升五合(なまむぎだいずにしょうごんごう)
民間に伝わる呪文で、これを唱えれば難事を避けることができるという。本来の字義からは離れてしまっているが、空海の御宝号「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」が転訛したもの。
※真言宗の教えについて
真言宗は大日如来を教主とし、身口意(しんくい)三密の加持力で即身成仏(じょうぶつ)させるのを本旨としています。
思想の中心は「曼荼羅(まんだら)思想」です。
曼荼羅には仏さまの智慧を表す「金剛界(こんごうかい)曼荼羅」と、慈悲を表す「胎蔵界(たいぞうかい)曼荼羅」があり、たくさんの仏さまが描かれています。そしてその中心いらっしゃるのが「大日如来(だいにちにょらい)」さまです。
曼荼羅とは?_東寺ビデオ What is Mandala ? #1 - Music by Osamu Kitajima
京都の東寺には立体曼荼羅が表現されています。目的は弘法大師空海の真言密教思想を可視化することであったとされています。
大日如来さまは真言宗の根本になる仏さまで、全ての徳を備えた仏さまです。
その一つ一つの徳を分担し、姿を変えて私たちを救いに現れるのが、阿弥陀さまで あったり、お不動さまであったり、お地蔵さま、観音さま、すべての仏さまは大日如来さまの一つのお姿であると考えます。
さまざまな物事には、情報にとらわれることなく、広い視野で正しく物事を見極めると、すべてに共通する大きな本質があります。それが大きな円の中心で、すべてを丸く包みこんでいる大日如来さまです。
また物事には状況によって一つ一つ違った側面があります。その状況に合わせ現れてくるのが色々な仏さまです。
ですから、真言宗のお寺では様々な仏さまがお祀りされています。そこにはすべての宗教・思想なども包み込む大きな調和の世界があるのです。
このように完全に調和のとれた世界が、真言宗の曼荼羅思想です。
そして「曼荼羅」には仏さまだけではなく、人や動物、カニや魚など、色々な生き物が描か れ、私たちもその中に含まれています。一人ひとり違う生ですが、曼荼羅の世界では、みんなつながっていて、不思議なご縁を持って生きているのです。
また真言宗では、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を説きます。
普段私たちは、身体を使って行動し、言葉を口に出して思いを伝え、心で色々なことを感じ判断しています。この三つの活動は仏さまも同じで、生きる上で大切な行いです。
本来私たちは、仏さまと同じ心を生まれながらに持っています。しかし日々の忙しい生活の中で、なかなかこの心は埋もれて出てきません。その心を花咲かし、 仏さまと同じように行動と言葉と心を清らかにすることで、生まれてきたこの身このままで仏さまになることができるという教えです。
真言宗は、世界の平和、日本国の安泰、人々の不安を退け安心を得ることを願い、多くの先師よりその教えを受け継ぎ活動しています。
理性と感性を大事にし、それを正しい行動にうつし実践することで、争いのない穏やかで幸せな世界を作ることが、真言宗の大きな目的であり、その教えと考えています。
★東寺 パワースポット
東寺は京都駅八条口から徒歩15分。大駐車場も完備、目の前にバス停というアクセス抜群の東寺。
世界遺産(世界文化遺産)にも登録された東寺は京都市内でも有数の仏像スポットです。境内の講堂や金堂には文化財指定を受けた仏像が幾体も並び、その姿は圧巻です。
特に講堂に安置された21体の仏像は立体曼荼羅と呼ばれ、その荘厳な空間は訪れる参拝者の心を動かします。
東寺が建立された当時、京都の食糧事情は悪く、天災によって大勢の人々が病気や飢えで亡くなり、現代と同じように何を信じるべきか頼るべきか多くの人が悩んでいました。
そんな中、桓武天皇が開基し弘法大師空海が戴いた当時の真言宗は、たくさんの人々に希望を与え、仏像や神像に祈りを捧げました。
密教を伝え広めるために建立された講堂にレイアウトされた如来、菩薩、明王、そして天部の二十一尊の仏さまは、弘法大師空海の教えを、いまを生きる私たちに語り続けています。