終活・生活・再生日記 「夢幻」

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画期的な治療法CAR-T細胞療法と医療経済に関して "Never give up!"  最後まで諦めるな!

米国は30日、患者自身の免疫細胞を用いて白血病の治療を行う同国初のがん遺伝子療法を承認した。今回の承認により、世界の死因の最上位の一つに位置するがんとの闘いに新時代が開かれたかたちだ。

 

 スイス製薬大手ノバルティス(Novartis)が開発したこの治療法には「キムリア(Kymriah)」の名前が付けられている。

 

「キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法」として知られるこの種の抗がん免疫療法は、これまで「CTL019(tisagenlecleucel)」と呼ばれていた。

 

 ノバルティスのジョセフ・ジメネス(Joseph Jimenez)最高経営責任者(CEO)は、記者会見で「CAR-T細胞療法の承認については、これが世界で史上初となる」と語り、「この治療法は患者自身のT細胞を使用することにより、完全にパーソナライズ化された最新のアプローチを採用している」と説明した。

 

 米食品医薬品局(FDA)は今回、急性リンパ性白血病(ALL)の25歳以下の小児・若年患者を対象とするキムリア療法を承認した。

 

 治療の適応条件は、難治性の前駆B細胞ALLの患者か、2回以上の再発がみられた患者となっている。


 FDAは今回の承認について、がんとその他の重篤で命を脅かす疾患の治療に新たなアプローチを先導する「歴史的行動」と表現した。

 

●治療の仕組み
 キムリア療法は、体の自然な防御機構を弱める恐れがある薬剤や一部の化学療法とは異なり、T細胞や白血球と呼ばれる患者自身の免疫細胞を利用し、がんを認識・攻撃させる。

 まず、特殊な血液ろ過処理で採取した患者の免疫細胞に遺伝子改変を加え、がん細胞を攻撃できるようにする。そして遺伝子改変を加えたT細胞を患者に体内に戻し、白血病への攻撃を開始する。
 ノバルティスによると、患者の83%がこの治療に反応し、T細胞を戻してから3か月以内に寛解を達成したことが、これまでの研究で示されているという。

 欧州医薬品庁(EMA)への承認申請は今年末までに提出される見通し。


●画期的な治療法
 ノバルティス腫瘍学部門を統括するブルーノ・ストリジニ(Bruno Strigini)氏によると、T細胞の輸注が行われるのは一度のみで、治療費は47万5000ドル(約5240万円)だという。

 

 最初の1か月以内に治療への反応がない患者には、治療に対する支払いは発生しない見通しだとストリジニ氏は説明した。

 

 CTL019は、米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)のカール・ジューン(Carl June)氏が初めて開発した。CTL019で最も注目を集めた患者は、現在12歳になるエミリー・ホワイトヘッド(Emily Whitehead)さんだ。

 

 彼女は6年前、当時は危険な治療法と広く考えられていたCTL019治療を受けた初の子どもの患者となった。


 ホワイトヘッドさんはそれ以降、がんがない状態を保っている。
 米国ではまず、医療施設20数か所でキムリアを希望する患者への治療が可能になるとみられ、年内には35の施設が稼働する見通しだ。

 ノバルティスによると、再発性または難治性のALLの25歳以下の適応条件に合う患者は、米国内に約600人存在するという。


免疫チェックポイント阻害剤に続く、新たながん免疫療法と位置付けられているCAR-T細胞療法として、スイス・ノバルティス社が開発を進めていた「キムリア(米国製品名)」(開発番号=CTL019)が、2017年8月30日付で米FDA(食品医薬品局)から承認を取得しました。適応は「小児および若年成人の再発・難治性B細胞性急性リンパ芽球性白血病」です。CAR-T療法の承認は世界初です。

 

CAR-T療法は患者さんの体内のT細胞を取り出し、がん細胞を攻撃するよう遺伝子改変を加え体内に戻す治療法です。

 

FDAが承認の根拠とした国際共同臨床第2相試験「ELIANA試験」では、キムリアの投与3カ月以内に83%(63人中52人)の患者が完全寛解または血球の完全な回復を伴わない完全寛解を達成しました。試験には米国や欧州、カナダ、オーストラリア、日本の25施設から68人の患者が参加し、うち63人の有効性について評価したものです。

 

米国では今年後半に、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者の治療としての追加申請を行う予定です。日本では申請予定時期は明らかにしていませんが、米国と同様、2つの適応で承認を取得することを目指しているということです。
  
CAR-T細胞療法を巡っては、米カイト・ファーマ社のKTE-C19もFDAから画期的治療薬指定を受け、昨年12月に米国で承認申請を行っています。第一三共は今年1月に、KTE-C19の国内での開発・製造・販売などに関する契約をカイト社と締結しました。なお、ギリアド・サイエンシズ社は2017年8月28日に、このカイト社を119ドル(約1兆3000億円)で買収することを発表しています。いよいよ、がんは免疫でほぼ完全に治す時代になりつつあります。

 

CAR―Tの開発には多数の企業が参入している。28日に米ギリアド・サイエンシズがおよそ119億ドル(1兆3000億円)で買収すると発表した米カイト・ファーマも米国で承認申請を行っている。

 

第一三共はカイトと提携し、2019年までに日本で承認を得る計画で開発を進めている。

 

※諦めないで~

日々画期的な新薬や治療法が発見され、患者の命が救われるようになるのは素晴らしいことである。

 今まで不治の病として諦めていた疾病が次々と克服され、治療が可能となってきた。

もうあきらめなくてもよい時代へと突入してきた。


しかしCAR-T細胞療法の約5000万円の薬価はがんの治療費として非常に高額だ。

一般の患者が負担するには困難である。医療開発には費用が掛かるとは思うがあまりにもかけ離れている。

 

ここ数年、先進医療にかかる技術料を一定額まで保障する先進医療特約が流行しています。 200万円とも300万円ともいわれる高額な先進医療費を月額100円程度の掛金で保障してくれるうえ、医療機関までの交通費やホテルの宿泊費まで支払ってくれる会社もあります。
このような破格の内容ながら、各社ともパンフレットやCMなどで積極的に宣伝しており、コストパフォーマンスの高い“お得な特約”として消費者に広く知られることになりました。

でもね♪~約5000万円の薬価は無理ですよね。


今後の医療経済に与える影響が深刻になるのではないか。このような新しい治療法の医療費のあり方について、真剣な議論が必要ではなかろうか。

 

医療関係者も「この技術は、患者が誰でも使えるようにする必要がある」と述べている。

今後一般人が肉体的にも精神的にも、経済的にも安心して治療に当たれる時代が来ることを期待したい。

 

平たく言えば「ねぇ、もうちょっとまけてよ」と言いたい。

 

そして言いたい。今はダメでも、将来必ず解決法は見つかるものである。

汝、諦めることなかれ。

Never give up! 最後まで諦めるな

 


★CAR-T細胞療法
 CAR-T細胞療法とは、患者さん自身の免疫システムを使う免疫療法に、遺伝子の調整技術を加えたものです。実際には、T細胞と呼ばれる病気と闘う白血球を患者さんの血液から取り出し、その遺伝子を組み換えて10日間~2週間ほど実験室で培養した後に患者さんの体内に戻します。遺伝子を改変されたCAR-T細胞は、がん細胞上の抗原蛋白を認識しこれを標的として攻撃を開始します。

 

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